エクセルの取り消し線は、セルを選んでCtrl+5を押すと引けます。もう一度押すと消え、Macでは Command+Shift+X です。セル内の一部の文字だけに引くときは、文字を選んでからCtrl+1で「取り消し線」にチェックを入れます。
この記事でわかること
- Windows・Mac・Web版の取り消し線の引き方
- セル内の一部の文字だけに線を引く方法
- Ctrl+5が効かない・線が消えない・勝手に付くときの原因
- 「済」と入れた行に自動で線を引く条件付き書式の設定
- 取り消し線を引いても合計や件数からは外れないことへの備え方
ToDoの完了や、見積もりの訂正を残しておきたいとき。消してしまわずに「線を引いて残す」のが取り消し線です。マウスで引くとメニューをいくつかたどりますが、ショートカットなら一瞬で終わります。
ただし、取り消し線は見た目だけの書式です。数字に線を引いても計算からは外れないので、集計する表では使い方に一工夫がいります。
取り消し線のショートカットはCtrl+5(Macは別のキー)
Windowsのエクセルでは、セルを選んでCtrl+5を押すだけで取り消し線が付きます。同じキーをもう一度押すと消える、切り替え式の操作です。
| 環境 | 引き方 | 消し方 |
|---|---|---|
| Windows版 | Ctrl+5 | もう一度Ctrl+5 |
| Mac版 | Command+Shift+X | もう一度同じキー |
| Web版(ブラウザー) | ホームタブ→フォント→「取り消し線」 | もう一度同じボタン |
Windows版とMac版のキーは、Microsoft サポート「Excel のキーボード ショートカット」に載っています。Web版はMicrosoft サポート「Excel for the web のフォント取り消し線オプションはどこにありますか?」の手順で、ホームタブのボタンから操作します。
- 離れたセルにまとめて:Ctrlを押しながらセルをクリックして選び、最後にCtrl+5
- 行全体に:左端の行番号をクリックして行ごと選び、Ctrl+5
- 表の一部の範囲に:ドラッグで範囲を選んでからCtrl+5
1件ずつ引いていくなら、F4キー(またはCtrl+Y)も便利です。直前の操作を繰り返すキーなので、1つ目のセルに線を引いたあと、次のセルを選んでF4を押すだけで同じ書式が付きます。
ショートカット以外の引き方(セルの書式設定・ボタンを置く)
キーが使えない環境や、ほかの書式と一緒に設定したいときは「セルの書式設定」から引きます。Ctrl+1で画面が開くので、覚えておいて損はありません。
- 線を引きたいセルを選ぶ
- Ctrl+1で「セルの書式設定」を開く
- 「フォント」タブの「文字飾り」にある「取り消し線」にチェックを入れる
- OKを押す
同じ画面で、文字の色や太さも一度に変えられます。訂正した数字を「赤字+取り消し線」で残したい帳票なら、この画面で両方を指定したほうが手数は少なく済むはずです。
マウス操作が中心の人は、画面左上のクイックアクセスツールバーにボタンを置いておく方法もあります。「ファイル」→「オプション」→「クイックアクセスツールバー」で、コマンドの一覧から「取り消し線」を探して追加します。
ボタンが1つあれば、キーを覚えていない人と表を共有していても説明が簡単です。
セル内の一部の文字だけに取り消し線を引く
「A社 B社 C社」のうちB社だけに線を引きたい、といった使い方もできます。セルを編集している状態で文字を選ぶのが条件です。
- セルをダブルクリックするか、F2キーで編集状態にする
- 線を引きたい文字だけをドラッグで選ぶ
- Ctrl+1を押す(フォントの設定だけが入った画面が開く)
- 「取り消し線」にチェックを入れてOKを押す
一部の文字だけに書式を変えられるのは、手で入力した文字のセルに限られます。数式の結果や、数値として入っているセルでは、一部分だけに線を引くことはできません。
数値の一部に線を引いて訂正を見せたいときは、隣のセルに訂正後の値を入れ、元の値の方に線を引く形にするとすっきりします。
取り消し線が効かない・消えない・勝手に付くときの直し方
取り消し線のトラブルは、キーの押し方か、どこかに残っている書式が原因のことがほとんどです。症状から原因を引けるようにしました。
| 症状 | よくある原因 | 直し方 |
|---|---|---|
| Ctrl+5を押しても何も起きない | テンキーの5を押している | 文字キーの上段にある5を押す |
| Ctrl+5で別の動作になる | ほかのソフトが同じキーを使っている | セルの書式設定(Ctrl+1)から引く |
| Ctrl+5で線が消えない | 条件付き書式で線が付いている | 条件付き書式のルールを直す |
| 文字を消して入力し直しても線が付く | Deleteでは書式が残る | 「書式のクリア」で消す |
| 貼り付けたら線まで付いてきた | 書式ごと貼り付けた | 「値」で貼り付け直す |
一番戸惑うのが「文字を消して打ち直したのに、また線が付いた」という症状です。Microsoft サポート「コンテンツまたは書式のセルをクリアする」にあるとおり、DeleteキーやBackSpaceキーで消えるのは中身だけで、セルの書式は残ります。
書式ごと消したいときは、「ホーム」タブの「クリア」の横の矢印から「書式のクリア」を選んでください。ただし、罫線や色などほかの書式もまとめて消えます。取り消し線だけを外すなら、Ctrl+5を押すほうが早いでしょう。
Ctrl+5で消えない線は、条件付き書式で引かれている可能性が高いです。「ホーム」タブ→「条件付き書式」→「ルールの管理」を開くと、そのセルに効いているルールを確かめられます。
条件付き書式の線は、条件を満たしている間はずっと表示されます。消したいなら、ルールを削除するか、条件の方を変えるのが正しい直し方です。
条件に合う行に自動で取り消し線を引く(完了・チェックボックス)
「状態」の列に「済」と入れたら、その行に自動で線が引かれる。この設定は条件付き書式で作れます。手で線を引き忘れることがなくなり、元に戻すときも「済」を消せば線が外れます。
たとえばA〜D列が表で、D列が状態の列、データが2行目から始まる場合です。
- 線を引きたい範囲(A2:D50など)を選ぶ
- 「ホーム」→「条件付き書式」→「新しいルール」を開く
- 「数式を使用して、書式設定するセルを決定」を選ぶ
- 数式に
=$D2="済"と入力する - 「書式」→「フォント」タブで「取り消し線」にチェックを入れてOK
この手順の流れはMicrosoft サポート「1 行おきまたは 1 列おきに色を設定する」で紹介されている数式ルールと同じで、書式の指定を塗りつぶしから取り消し線に替えただけのものになります。
$D2のように列だけに「$」を付けるのがコツです。列をD列に固定し、行は1行ずつずれていくので、どの列のセルもその行のD列を見て判定します。書き方の考え方は条件付き書式の使い方で詳しく扱いました。
Microsoft 365なら、セルに直接チェックボックスを入れられます。Microsoft サポート「Excel でチェック ボックスを使用する」によると、チェックを入れたセルの値はTRUE、外したセルはFALSEです。
A列にチェックボックスを置いたなら、条件付き書式の数式を =$A2=TRUE にするだけです。チェックを入れた行に線が引かれ、外すと線も消えます。チェックボックスの作り方はチェックボックスの作り方の記事にまとめました。
取り消し線を引いても合計や件数からは外れない
取り消し線は見た目の書式なので、線を引いた数字もSUMの合計にそのまま入ります。見積もりの訂正前の金額に線を引いて残すと、合計が二重に数えられてしまいます。
件数も同じで、COUNTIFなどの関数は取り消し線の有無を見分けられません。フィルターでも、取り消し線が付いたセルだけを絞り込むことはできません。
集計する表での使い方
- 取り消し線は「見せるため」に使い、判定は状態の列で持つ
- 状態の列(「済」「取消」など)を作り、その列を条件に自動で線を引く
- 合計はSUMIFSで「取消以外」だけを足す
- 件数はCOUNTIFで「済」の数を数える
たとえば金額がC列、状態がD列なら、取消を除いた合計は =SUMIFS(C2:C50,D2:D50,"<>取消") です。「<>取消」は「取消ではない」という条件で、空欄の行も合計に入ります。
条件の書き方はSUMIFS関数の使い方、件数の数え方はCOUNTIF関数の使い方を見てください。状態の列を先に作っておけば、線を引く作業も集計も、その列1つで片づきます。
よくある質問
Q1:二重の取り消し線は引けますか?
Excelの「文字飾り」にあるのは、一本線の取り消し線だけです。
帳票の訂正でどうしても二重線にしたいなら、図形の直線を2本重ねて文字の上に置く方法があります。ただし、行の高さや列の幅を変えると線と文字がずれるので、動かさない表に限った使い方です。
Q2:取り消し線の色だけを変えられますか?
取り消し線は文字と同じ色で表示されます。線だけを別の色にする設定はありません。
線を目立たせたいなら、文字の色ごと赤や灰色に変えるのが手軽です。条件付き書式でも、取り消し線と文字の色を同じ画面で指定できます。
Q3:取り消し線を引いたセルの数を数えたい
関数では、取り消し線が付いているかどうかを判定できません。線を引く代わりに状態の列へ「済」と入れて、COUNTIFで数える形に切り替えるのが確実です。
すでに手で線を引いた表なら、線の付いた行に「済」を入れていく作業が最初に1回だけ要ります。そのあとは数式で数えられる状態になるので、手間はその1回きりです。
Q4:印刷しても取り消し線は出ますか?
はい。取り消し線はフォントの書式なので、画面に見えているとおりに印刷やPDFにも反映されます。
印刷のときだけ線を消したいなら、線を条件付き書式で引いておくと楽です。印刷用にコピーしたシートでルールを消せば、元の表はそのまま残せます。
Q5:取り消し線をまとめて全部消したい
線が付いた範囲を選び、Ctrl+1の「フォント」タブで「取り消し線」のチェックを外します。範囲の中に線のあるセルと無いセルが混ざっていても、この方法ならまとめて外せるので安心です。
Ctrl+5は切り替え式なので、線の有無が混ざった範囲で押すと、全部に線が付くことがあります。まとめて消すときは、書式設定の画面から外すほうが確実です。
まとめ
取り消し線のショートカットの要点
- WindowsはCtrl+5、MacはCommand+Shift+X。もう一度押すと消える
- 一部の文字だけなら、編集状態で文字を選んでCtrl+1
- 効かないときはテンキーの5、消えないときは条件付き書式を疑う
- Deleteでは書式が残る。書式ごと消すなら「書式のクリア」
- 線を引いても合計や件数からは外れない。集計は状態の列で
参考にした公式情報: Excel のキーボード ショートカット/Excel for the web のフォント取り消し線オプションはどこにありますか?/コンテンツまたは書式のセルをクリアする/1 行おきまたは 1 列おきに色を設定する/Excel でチェック ボックスを使用する(いずれもMicrosoft サポート・2026年9月確認)
※キー操作やメニューの名称はExcelのバージョンや環境により異なる場合があります。本記事はMicrosoft 365のデスクトップ版Excel(Windows)を前提に、Mac版・Web版の違いを補足した内容です。

