エクセルで四捨五入するには、ROUND関数を「=ROUND(A2,0)」のように使います。2つめの引数の桁数で丸める位置が決まり、0なら整数、1なら小数第1位まで、-1なら10の位で丸めます。
この記事でわかること
- ROUND関数の書き方と桁数の早見表
- 表示形式で丸めると合計がずれる理由
- マイナスの数を四捨五入したときの結果
- 5円単位・15分単位にそろえるMROUND関数
- 明細ごとに丸めるか、合計で丸めるかの違い
単価に掛け率を掛けたら、1円未満の端数が出た。平均を出したら、小数が何桁も続いた。こうした数字をきれいにそろえるのが四捨五入です。
エクセルには、見た目だけを丸める方法と、値そのものを丸める方法があります。請求書や集計表で合計が合わないトラブルの多くは、この2つを取り違えたときに起きがちです。
ROUND関数で四捨五入する
エクセルの四捨五入とは、指定した桁より下の数が5以上なら切り上げ、4以下なら切り捨てて数をそろえる処理です。関数ではROUND関数を使います。
- 結果を出したいセルに「=ROUND(」と入力する
- 丸めたい数値のセル(例:A2)を選び、「,」を入れる
- 桁数(例:0)を入れて「)」で閉じ、Enter
Microsoft サポート「ROUND 関数」によると、書式は「ROUND(数値, 桁数)」です。同じページの例では、23.7825を「=ROUND(A1, 2)」で丸めると23.78になります。
| 桁数 | 意味 | 結果 |
|---|---|---|
| 2 | 小数第2位まで残す | 1234.57 |
| 1 | 小数第1位まで残す | 1234.6 |
| 0 | 整数にする | 1235 |
| -1 | 10の位にそろえる | 1230 |
| -2 | 100の位にそろえる | 1200 |
覚え方は「残したい小数の桁数を書く」です。整数にしたいなら0、1円未満を丸めるなら0、千円単位なら-3と考えてください。
公式ページでも、桁数が0なら最も近い整数に、0より小さいと小数点の左側で丸められると説明されています。
表示形式の丸めは「見た目だけ」
「ホーム」タブの「小数点以下の表示桁数を減らす」ボタンでも、数字は四捨五入されたように見えます。ただしこれは表示だけの変更で、セルの中には元の値が残ったままです。
| 方法 | セルの中の値 | 計算に使われる値 |
|---|---|---|
| 表示形式で桁を減らす | 元のまま(例:10.4) | 10.4 |
| ROUND関数で丸める | 丸めた値(例:10) | 10 |
10.4・10.4・10.4の3つを、表示形式で整数にしてみましょう。各セルには「10」と表示され、見た目の合計は30になるはずです。
ところが、SUMで合計すると31と表示されます。中身の31.2が足されてから、表示だけが整数に丸められるためです。
請求書や報告書のように、合計と内訳が合っていないと困る表では、ROUND関数で値そのものを丸めておきます。画面で読みやすくしたいだけなら、表示形式で十分です。
どちらで丸めるかの目安
- 金額・数量など、あとで足したり掛けたりする数 → ROUND関数
- グラフや一覧で見やすくしたいだけの数 → 表示形式
- 迷ったら、合計と内訳が一致するかで確かめる
切り上げ・切り捨てとの違い
四捨五入のほかに、常に上げる「切り上げ」と、常に下げる「切り捨て」があります。関数の名前と引数の並びはROUNDと同じです。
| やりたいこと | 関数 | 12.34を桁数1で処理 |
|---|---|---|
| 四捨五入 | =ROUND(A2,1) | 12.3 |
| 切り上げ | =ROUNDUP(A2,1) | 12.4 |
| 切り捨て | =ROUNDDOWN(A2,1) | 12.3 |
ROUNDUP関数は数値を指定された桁数に切り上げ、ROUNDDOWN関数は切り捨てる関数です(いずれもMicrosoft サポート)。
桁数の考え方は3つとも共通です。ROUNDの書き方を覚えれば、関数名を替えるだけで切り上げにも切り捨てにも使えます。
マイナスの数を四捨五入すると
マイナスの数も、ROUND関数は数の大きさ(0からの距離)で四捨五入します。-2.5を整数に丸めた結果は、-2でなく-3です。
| 元の数 | =ROUND(A2,0) | 動き |
|---|---|---|
| 2.5 | 3 | 0から遠いほうへ |
| -2.5 | -3 | 0から遠いほうへ |
| -2.4 | -2 | 0に近いほうへ |
Microsoft サポート「MROUND 関数」にも、剰余が倍数の半分以上なら0から遠い方の値に丸められる、という説明があります。返金や値引きのようにマイナスの金額が入る表では、符号を外した金額で考えると結果を予想しやすいでしょう。
なお、ROUNDDOWNとROUNDUPも、マイナスの数では0を基準に動きます。-2.7をROUNDDOWNで整数にすると-2、ROUNDUPだと-3です。
5円単位・15分単位にそろえる(MROUND関数)
「1円の位」ではなく「5円ごと」「15分ごと」のように、決まった単位に四捨五入したいときはMROUND関数を使います。書式は「MROUND(数値, 倍数)」です。
| やりたいこと | 数式 | 例 |
|---|---|---|
| 5円単位に四捨五入 | =MROUND(A2,5) | 123 → 125 |
| 50円単位に四捨五入 | =MROUND(A2,50) | 1,274 → 1,250 |
| 0.5単位に四捨五入 | =MROUND(A2,0.5) | 3.3 → 3.5 |
| 15分単位に四捨五入 | =MROUND(A2,”0:15″) | 9:08 → 9:15 |
時刻を丸めた結果が小数で表示されたら、セルの表示形式を「時刻」に変えてください。
前出の公式ページには、数値と倍数は同じ符号が必要で、一致しないと#NUMエラーになると書かれています。マイナスの金額を丸めるなら、倍数もマイナス(例:-5)にしてください。
明細ごとに丸めるか、合計で丸めるか
四捨五入する場所によって、合計が変わることがあります。どちらが正しいかは表の目的や取引先との約束で決まるので、表の中ではどちらかに統一しておきましょう。
| 丸め方 | 数式の例 | 合計 |
|---|---|---|
| 明細ごとに整数へ丸めてから合計 | 各行=ROUND(B2,0)→SUM | 30円 |
| 合計してから整数へ丸める | =ROUND(SUM(B2:B4),0) | 31円 |
消費税の計算で、1行ごとに税額を出すか、合計にまとめて掛けるかで1円ずれるのも同じしくみです。端数の扱いを決めたら、数式をその通りに組んでおくと、あとで数字を説明しやすくなります。
よくある質問
Q1:四捨五入して整数にするにはどう書きますか?
「=ROUND(A2,0)」と書きます。桁数が0なら、小数第1位で四捨五入した整数が返ってくる、という指定です。
小数第1位まで残すなら1、第2位まで残すなら2です。
Q2:100円単位や千円単位で四捨五入したい
桁数にマイナスの数を入れます。100円単位なら「=ROUND(A2,-2)」、千円単位なら「=ROUND(A2,-3)」です。
1,234,567円を千円単位にすると1,235,000円になります。「千円」で表示したいときは、さらに1000で割ってください。
Q3:数式を使わずに四捨五入できますか?
見た目だけなら、「ホーム」タブの「小数点以下の表示桁数を減らす」ボタンで丸めて表示できます。
ただし値は元のままなので、合計や掛け算には丸める前の数が使われます。計算に使う数なら、ROUND関数で丸めておくほうが安全です。
Q4:四捨五入したのに合計が合いません
表示形式で丸めている可能性があります。セルを選んで数式バーを見ると、丸める前の数が入っているかどうかが分かります。
ROUND関数を使っている場合は、明細ごとに丸めたか、合計してから丸めたかの違いを疑ってください。
Q5:平均を出して、そのまま四捨五入したい
AVERAGE関数をROUNDで包みます。「=ROUND(AVERAGE(B2:B10),1)」なら、平均を小数第1位までに四捨五入した値が出ます。
関数の中に関数を入れるときは、かっこの数が合っているかを確かめましょう。
まとめ
エクセルの四捨五入の要点
- 四捨五入は「=ROUND(数値,桁数)」で書き、0で整数、1で小数第1位、-1で10の位
- 表示形式の丸めは見た目だけで、合計がずれる原因になる
- マイナスの数は0から遠いほうへ丸まる(-2.5→-3)
- 5円・15分単位にそろえるならMROUND。数値と倍数の符号をそろえる
- 明細ごとか合計かで結果が変わる。表の中で丸め方を統一する
参考にした公式情報: ROUND 関数/ROUNDUP 関数/ROUNDDOWN 関数/MROUND 関数(いずれもMicrosoft サポート・2026年10月確認)
※メニューの名称や操作手順はExcelのバージョンにより異なる場合があります。本記事はMicrosoft 365のデスクトップ版Excel(Windows)での操作を前提にした内容です。

